班長 三澤弘明・北海道大学電子科学研究所
■ A01班のミッションと公募
 A01班では、光−分子強結合反応場による新奇反応の探索を理論・実験それぞれのアプローチから意欲的に進めます。たとえば、多光子による新奇な光重合反応、光異性化反応、光電子移動反応、光触媒反応、光エネルギー変換など、光が駆動する種々の反応を高効率で誘起することを目指します。期待するアウトプットは、化学反応に限らず、分子の励起によってもたらされる広義のエネルギー変換現象であり、これに関係する研究の提案を歓迎します。
 また、光−分子強結合反応場を理解するために、局在光電場と分子系の量子力学的相互作用により発現する従来の長波長近似を越えたナノ局所場特有の光学応答理論を構築します。これまでの古典的な概念にとらわれない斬新な新理論構築・検討についての提案も歓迎します。
 反応場となるナノ・マイクロ構造形成には、フォトリソグラフィーに代表されるトップダウン的手法、およびコロイド科学的手法や自己組織化現象を利用したボトムアップ的手法、いずれのアプローチも歓迎しますが、A01班では、エネルギー変換系も含む新奇反応の探索に軸足を置きます。したがって、ユニークな光反応を提案できるが、反応場自身の作製は困難である研究者には、計画班が反応場を提供し、従来にはないユニークな光反応を共同で探索することも可能です。

■ A01班のキーワード
多光子反応、局在プラズモン、局所場特有の光学
応答理論、光触媒反応、太陽電池

■ A01班の関連する研究分野の例
光化学、光触媒、高分子科学、コロイド科学、
光物性物理、など


ナノ空間選択的2光子光重合反応(ナノギャップ 5 nm)
班長 益田秀樹・首都大学東京大学院都市環境科学研究科
■ A02班のミッションと公募
 A02班では、光−分子強結合反応場の高次構造の構築を中心に行い、光電場増強機能の創出と集積化を図ります。反応場を単位構造から2次元、3次元へと高次化し、光−分子強結合反応場をデバイス応用するための研究を推進します。このような構造形成は、高性能なナノ・マイクロ単位構造を再現性良く構築するテクノロジーに立脚して初めて成り立ちます。これを達成するためには、トップダウン的な方法論や、精密な自己組織化などのボトムアップ的手法、さらには、トップダウン的手法とボトムアップ的手法の融合などによる研究が必要であると考えられます。加えて、これらの高次構造と光との特異的な相互作用を解明する先端的な局所場の計測技術の開発も進めます。
 したがって、高次化につながるナノパターニングに関する研究や、高次構造の形成に必要となる基板とパターニング材料などの複合材料、および新奇な複合材料における光応答の検討などの提案を歓迎します。また,光−分子強結合反応場をマイクロチップに組み込んだマイクロ反応システムに関する研究についても重要であると考えており、これらの流体デバイスに関する研究の提案も期待しています。さらに、高次構造形成過程や形成された構造の機能を探るアプローチも重要であると考えており、これらを解明する新しい科学計測技術の提案も歓迎します。

■ A02班のキーワード
自己組織化、ナノ加工、マイクロパターニング、
時間・空間分解計測法

■ A02班の関連する研究分野の例
材料科学、表面科学、光計測、
デバイスファブリケーション、など


ポーラスアルミナと金ナノ微粒子を組み合わせたハイブリッド型規則的高次構造
班長 山田 淳・九州大学大学院工学研究院
■ A03班のミッションと公募
 A03班では、光−分子強結合反応場における光反応の素過程ダイナミクスの解明を中心に行い、本現象の根幹的支配原理を追求し、その本質を解明します。
 本反応場として応用可能なナノ・マイクロ構造における光の捕集・局在化のキャラクタリゼーションや、それらの制御に関する因子や方法を明らかにすることを一つのターゲットとします。このような反応場自身と光の相互作用に加え、光局在場における分子の制御・励起プロセスの特徴も解明します。本反応場においては、通常の光照射下ではみられない光応答や光励起選択則などの出現も予想されることから、モデル系における新奇な分子の光応答・反応、エネルギー変換過程などの原理の発見、および体系化を目指します。
 これらを推進するために、金属ナノロッドなどに加え、合成化学的・コロイド科学的手法を用いて新しい光局在場のモデル系となる単一ナノ金属構造の作製法の提案を期待します。また、従来の顕微分光の空間分解能や時間分解能を超える新しい分光・イメージングなどの計測法に関する提案も期待します(強結合場を持つ計画班員との共同研究も歓迎します)。さらに、光−分子強結合反応場により誘起される蛍光、光電流、光反応、などの増強現象と機構解明に関する提案も歓迎します。
■ A03班のキーワード
光電気化学、近接場分光法、ナノ機能材料、
時間分解イメージング

■ A03班の関連する研究分野の例
電気化学、科学計測、ナノ機能設計、電子移動、
分光計測、など


光局在場による光誘起電子移動の高効率化
   
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